ジム会員の約7割が辞める原因とは?継続率を高める方法を解説

パーソナルトレーナーの小林素明です。
「ジムに入会しても続かない人が多い。」
これは何となく知られていることですが、実際のデータを見ると、その現実がよく分かります。
僕は、パーソナルトレーナーとして、お客様の「続けること」の難しさを何度も見てきました。
だからこそ、今回紹介する調査結果には、とても共感する部分がありました。
今回は、ジム経験者200名を対象にしたアンケート結果をもとに、「なぜジムは続かないのか」、そして「会員さんに長く通っていただくためには何が必要なのか」を、僕自身の経験も交えながら考えてみたいと思います。
ジム会員の約7割が辞めてしまうという現実

コーチムが実施した「ジムの継続・挫折に関する実態調査2026」によると、結果は次のようになっています。
- 継続中 31.5%
- 挫折して辞めた 30.0%
- その他の理由で辞めた 29.5%
- 目標達成で卒業 9.0%
つまり、継続している人は約3割という結果でした。この数字を見て、「そんなに辞めるの?」と驚いた方もいるかもしれません。
しかし、現場で会員さんを見ていると、決して珍しい数字ではありません。トレーニングは始めることよりも、続けることのほうが難しいのです。
会員はいつ辞めるのか?

調査では、通った期間が1年未満だった人は約6割でした。さらに、半年未満で辞めた人は約4割という結果です。
ただ、この数字は少し深く考える必要があります。
実際には、「もう辞めようかな」と思ったその日に退会する人は少ないからです。
- 仕事が忙しくなった。
- 最近あまり行けていない。
- また来月から頑張ろう。
そんな気持ちが続いたあとで退会する人も少なくありません。
つまり、
「退会した日」よりも前から、気持ちは少しずつジムから離れていることが多いのです。
だからこそ、来館頻度が減ったときや、コミュニケーションが少なくなったときは、小さなサインとして気付けるかどうかが大切になります。
ジムを辞める理由ベスト3
では、なぜジムを辞めてしまうのでしょうか。
調査結果では、
- 1位 モチベーションが続かなかった
- 2位 時間がなくなった・忙しくなった
- 3位 通うのが面倒になった
という結果でした。
どれもジムの設備やマシンとは関係ありません。
つまり、多くの人が辞める理由は、「環境」ではなく「気持ち」の変化なのです。
徒歩3分でもジムは続かない

以前、僕は
という記事を書きました。
ジム選びでは、「自宅から近い」「職場から通いやすい」という理由がよく挙げられます。
もちろん立地は大切です。でも、それだけでは続きません。
通いやすさは「入会する理由」にはなります。しかし、「続ける理由」にはなりにくいのです。
ここを勘違いすると、「駅前だから大丈夫」「駐車場が広いから安心」と考えてしまいます。
本当に必要なのは、「また来たい」と思える理由を作ることではないでしょうか。
会員が続くジムに必要なのは「続ける理由」

今回の調査では、
「設備でも料金でもなく、一人ではモチベーションや習慣を維持しにくいこと」
が、ジムを続けられない大きな理由とまとめられていました。。
僕も、その通りだと思います。人は、正しいトレーニング方法を知っただけでは続きません。
だからこそ、トレーナーの役割があります。
例えば、
- インボディで定期的に体組成を測定する。
- 姿勢をチェックして変化を一緒に確認する。
- 次の3か月の目標を決める。
- 小さな成長でも一緒に喜ぶ。
こうした積み重ねが、「また来よう」という気持ちにつながります。
ただし、測定をして終わりでは、続ける理由にはなりません。
ここで大切なのが、プロとしてのアドバイスです。
例えば、「姿勢が良くなりましたね。」だけで終わるのではなく、
- 「この3か月で続けてきたトレーニングが、この変化につながっていますね。」
- 「特に、この種目を続けたことが良い結果につながったと思います。」
といったように、変化の理由まで伝えることです。
自分が続けてきたことと体の変化が結びつくと、「頑張ってきて良かった」という実感が生まれます。
その実感が次の目標につながり、「もう少し続けてみよう」というモチベーションにもつながっていくのです。
僕自身が30年以上ジムへ通って感じること
僕自身も30年以上ジムへ通っています。もちろん、トレーナー業を続けるための体力づくりでもあります。
でも、それだけではありません。
今利用している24時間ジムは、全国の店舗が利用できます。
先日も、友人の農園へ立ち寄る途中で、近くの店舗を利用しました。旅行先や出張先でもトレーニングができる。
そんな楽しみも、続ける理由の一つになっています。
これはすべてのジムで真似できることではありません。でも、「このジムだから通いたい。」そう思える理由が一つあるだけで、人は続けやすくなるのです。
歯医者さんの定期検診と同じだと思う

僕は3か月に一度、歯医者さんで定期検診を受けています。毎回、歯の状態を確認してもらい、磨き方のアドバイスを受けます。
最近では、
「かなりきれいになってきましたね。」
と言っていただけることが増えました。
その一言が嬉しくて、「次も頑張ろう」と自然に思えるんです。
ジムも同じではないでしょうか。人は管理されたいわけではありません。
自分の変化を認めてもらい、一緒に喜んでくれる人がいるから続けられるのです。
まとめ|会員が辞めないジムは「また来たい理由」を作っている

今回の調査を見て改めて感じたのは、会員さんが辞める理由は、設備や料金だけではないということです。
忙しくなったり、気持ちが少しずつ離れたりして、「通う理由」が薄れてしまうことのほうが多いのではないでしょうか。
だからこそ、僕たちトレーナーやジム経営者が考えたいのは、「どうすれば入会してもらえるか」だけではありません。
「どうすれば、半年後も一年後も笑顔で通っていただけるか。」
その視点を持つことが、これからますます大切になると思います。
会員さんが続くジムには、特別な設備があるとは限りません。最新のマシンがあるからでもありません。
そこには、「また来たい」と思える理由があります。
目標がある。
成長が分かる。
トレーナーが自分の変化を一緒に喜んでくれる。
そんな小さな積み重ねが、「今日も行ってみよう」という気持ちにつながります。
新規集客はもちろん大切です。
でも、長く愛されるジムになるためには、今通ってくださっている会員さんが、「来月も、その先も通いたい」と思える環境を作ることが欠かせません。
この記事を書いた人


小林素明 (パーソナルトレーナー)
テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten」などに多数出演し、メディアからも注目されるパーソナルトレーナー。30年以上の指導経験と健康運動指導士の資格を有し、1万レッスンを超えるパーソナルトレーニング指導の実績。特に40代からシニア世代向けの「加齢に負けない」トレーニングに定評があり、親切で丁寧な指導が評価されている。
医療機関との連携を通じて、安全で効果的なトレーニング法を研究し、病院や企業での腰痛予防に関する講演では受講者の98%から「分かりやすかった」と高評価を得る。また、パーソナルトレーナー養成講座の講師としても豊富な実績を誇り、多くのトレーナーの育成に貢献しています。
