短時間ペアストレッチで集客アップ?|24時間ジムで始まる“人のサービス”の活用法

パーソナルトレーナーの小林素明です。

最近、ある24時間ジムで興味深い掲示を見つけました。

「15分間無料 ペアストレッチ 何度でも」

何度読み返しても、そう書いてありました。思わず「そんなことして大丈夫?」と心配になったほどです。

よく考えてみると、これが今のジム業界に必要とされている“変化”かもしれません。実際、別の24時間ジム経営者は「短時間の無料パーソナル」を取り入れて、集客が安定したと話していました。

無人運営が主流の24時間ジムに、いま“人のサービス”が求められはじめている

その一例が、短時間ペアストレッチです。

この記事では、現場の事例をもとに、その可能性と導入のヒントをお伝えします。

「無人ジム」でも変わり始めている現場の空気

ジムでチェストプレスをする男性

24時間ジムといえば、スタッフが常駐せず、会員が自由にトレーニングできるスタイルが主流です。チョコザップ、エニタイムフィットネス、キュッパなどがあります。

24時間ジムは、言わば「ノータッチ」が前提のビジネスモデルです。しかし今、そんな無人型ジムの現場に“人”の存在が戻り始めているのを感じます

それは、ただ単に集客のためではありません。むしろ、多くのジムが「会員の定着化」を目的に、人のサービスを試み始めているのです。

人口減少時代、会員の“定着”こそが課題に

少子化、高齢化 日本のマーケット

背景にあるのは、少子化による日本の人口減少です。特に、首都圏以外の地域では、今後さらにマーケットの縮小が予想されます。

つまり、「新規の入会者をどんどん獲得する」という戦略だけでは、これからのジム経営は立ちゆかなくなる可能性があります。

そのため、

  • いかに現在の会員様に継続して通ってもらうか
  • 利用頻度を上げるか
  • 退会を防ぐか

という視点が、これまで以上に重要になってきています。

その打ち手として注目されているのが、“人の手による短時間のサービス”なのです。

15分間ペアストレッチの価値

パーソナルトレーナーによるペアストレッチ(大阪0

ボクもあらためて考えました。

「15分間で気になる部位をピンポイントにストレッチしてくれるなら…。」それだけで体の違和感が減り、動きやすさが取り戻せることもあります。

なにより、15分という時間は「ちょうどいい」ですね。長すぎず、でも満足感がある。お願いする側にとっても、頼みやすい時間設定です。

もちろん、これは担当するトレーナーの技術に左右される部分もありますが、ペアストレッチに慣れたスタッフであれば、現場で十分対応できます。

街中のマッサージ店では、30〜60分のメニューが定番です。
「受けたいけど、30分かかるならやめておこうかな…」という声もよく聞きますし、ボクも同意見です。

ジムの中でトレーニングついでに10〜15分。その場でリフレッシュして帰れるサービスがあれば、どうでしょうか?

これは、現代のライフスタイルにも合った、現実的な選択肢だとボクは思います。

無料のショートパーソナルが成功を生んだ事例も

パーソナルトレーニング ラットプルダウンを指導

思い返せば、知人である24時間ジム経営者からも、こんな話を聞いたばかりでした。

「無料のショートパーソナル指導を導入してから、反応が増えました。そこから継続につながりやすいんです。」

知人が経営する24時間ジムも、もともとは無人運営が基本でした。事業を継承し、人の関与を最小限に活かす形でサービスを再構築したのです。


結果として、集客数も安定し、経営も落ち着いてきたとのことでした。重要なのは、長時間や高額なサービスではなかったという点です。

短時間のペアストレッチが持つ“つながり”の力

ペアストレッチ 

15分間のペアストレッチ。

ただそれだけで、利用者の体はスッキリし、姿勢が整い、モチベーションが上がります。それ以上に大きいのは、人と人とのつながりが生まれることです。

「こんにちは」「最近どうですか?」と声をかけてもらうだけで、お客さんのジムへの気持ちは変わります。無人ジムでは得られない、安心感や信頼感が生まれるのです。

それが「ここに通い続けたい」と思わせる理由になります。

ボクが運営するパーソナルジム「どこでもフィット」でも、エクササイズ後に10分程度のペアストレッチをしています。

  • これ(ペアストレッチ)があるから通っている
  • 体のケアができて安心できる
  • 体のスッキリ感が違う

と言われることが多いです。

運動目的だけでなく、コンディションのチェックや、リラックスの機会も求められていると日々感じています。

定着するサービスは「組み合わせ」で決まる

スポーツジムでコミュニケーション トレーナー

サービスが長く支持されるには、いくつかの条件が揃っている必要があります。

ジムで考えてみると、たとえば——

  • 通いやすさ(立地)
  • 居心地の良さ
  • 自分に合った内容(パーソナライズ)

この3つが自然に備わっていると、会員は「ここに通い続けたい」と感じやすくなります。つまり、単独のサービスだけでなく、環境や体験全体の組み合わせが重要なのです。

だからこそ、ジム運営には「地域密着型ビジネス」の視点が欠かせません。

「地域密着型ビジネス」の視点

フィットネス女性笑顔 パーソナルトレーニング2024

地域の人が日常の中で通いやすく、安心して相談できる場所。そんな存在になれるかどうかが、長く愛されるポイントです。

その点で、短時間ストレッチのようなサービスは非常に有効です。

  • 時間的なハードルが低く、誰でも気軽に受けられる
  • 目に見える効果が出やすく、満足度が高い
  • トレーナーの技術や接客力が活きる場面が多い

特に24時間ジムのような無人運営が主流の店舗においては、このような“人の技術”をどこにどう組み込むかが、差別化のカギになります

ちょっとした手間や対話が、「このジムにまた来よう」という気持ちにつながる。ボク自身、この流れを肌で感じながら、あらためてジムの価値や在り方を見直すきっかけになりました。

ペアストレッチ 足関節

この記事でご紹介したように、短時間のストレッチは“人のサービス”として、ジムの価値を高めてくれます。

ボク自身、10分程度のペアストレッチをパーソナルレッスンに取り入れています。
お客様からは「これがあると体がラクになる」「次回も楽しみにしている」といった声をいただき、実際に定着率の向上につながっています。

こうした技術は、特別な道具も必要なく、人と人との信頼関係を築くうえでも非常に有効です。そしていま、ペアストレッチを「安全に」「効果的に」指導できるトレーナーの存在が、求められはじめています。

  • 「やってみたいけど、どんなふうに指導したらいい?」
  • 「スタッフにも任せられるようにしたい」

そんな声にお応えして、現場でそのまま使える実技中心の
完全マンツーマン【ペアストレッチ指導者養成講座】を開講しています。

詳細・お申し込みはこちら→  https://gym-personal.com/pair-stretch

たった1日で、信頼される“人のサービス”をあなたの武器に。

テレビ番組「ちちんぷいぷい」「大阪ほんわかテレビ」「ten」などに多数出演し、メディアからも注目されるパーソナルトレーナー。30年以上の指導経験と健康運動指導士の資格を有し、1万レッスンを超えるパーソナルトレーニング指導の実績。特に40代からシニア世代向けの「加齢に負けない」トレーニングに定評があり、親切で丁寧な指導が評価されている。

医療機関との連携を通じて、安全で効果的なトレーニング法を研究し、病院や企業での腰痛予防に関する講演では受講者の98%から「分かりやすかった」と高評価を得る。また、パーソナルトレーナー養成講座の講師としても豊富な実績を誇り、多くのトレーナーの育成に貢献しています。

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